標準中国語、北京語、国語、またはマンダリンとしても知られる普通話は、中華人民共和国、台湾、シンガポールの公用語です(国や地域によって名称が異なる場合があります)。中国語の方言の中で最も広く話されており、世界中に9億人以上の話者がいます。普通話は、異なる方言を話す人同士がコミュニケーションを取るための共通語としても用いられています。また、学校で教えられ、政府機関やメディアで使用される言語でもあります。
一方、主に香港、マカオ、中国南部の広東省で話されているのが広東語です。マレーシア、シンガポール、カナダなど、世界の他の地域の中国系コミュニティでも使用されています。
中国語には、簡体字と繁体字という2つの主要な字体があります。簡体字は、1950年代に中国での識字率向上を目的として開発されました。繁体字と比べて画数が少なく、文字もシンプルです。中国本土、シンガポール、マレーシアでは簡体字が使用されています。
繁体字は、現在も香港、マカオ、台湾、そして海外の中国系コミュニティで使用されており、文学や美術、書道といった分野でも用いられています。繁体字の文字は簡体字の文字と比べて複雑で、1つの文字を構成する画数も多いため、学習や読解がより難しくなる場合があります。
中国語の漢字はおよそ5万字ありますが、よく使用されるのはそのうちのごく一部です。中国政府は、簡体字3,500文字を通用規範漢字表に1級漢字として掲載しています。一方、繁体字の中で頻繁に使われる文字は約13,000字にのぼります。
以下は、簡体字と繁体字で表記が異なる文字の例です。
これらの違いの一部は簡略化の過程によるものですが、歴史的・地域的な文字の使い方の違いによるものもあります。
中国の公用語は普通話であり、中国本土では簡体字が使われていますが、話し言葉・書き言葉ともに地域ごとにさまざまな違いが見られます。たとえば、広東省では広東語が主に話されており、台湾の一部の地域では福建語も広く話されています。
また、上海語や客家語など、中国語には多くの方言が存在し、それぞれに独自の特徴と違いがあります。これらの方言は主にそれぞれの地域で話されており、文脈に応じて異なる中国語表記が使用される場合があります。
以下は、主要な中国語の種類と使用地域をまとめたものです。
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